2013年09月11日

学力調査 川勝知事発言

学力調査 川勝知事発言について

「学力テスト全国最下位 子どもに責任はない。教師の責任だ。下位100校の校長名を公表する。」
とんでもない記事が飛び込んできました。

確かに、この衝撃的な結果をしっかり受け止め、指導する立場として責任ある対応がもとめられることは認めます。しかし、「校長名を公表する」ということは、校長個人の責任を問うことになり、ひいては学年の、担任の責任、個人の犯人探しということになりかねません。
義務教育とは、学区のすべての子どもが通う場であり、すべての子どもに等しく教育を受けさせることを基本としています。そして、テストは「平均点」で数値化されていることを理解していただきたい。
今、共生の教育、インクルージョンという理念が浸透しています。特別支援を要する子も普通学級を希望すれば普通学級で学習し、外国籍の子どもたちも日本語ができなくてもクラスの中で少しずつ学んでいます。担任が、手を掛け目を掛け日々育てています。もちろん、飛び級してもいいような優秀な子もいます。さまざまな子どもたち全員の「平均点」・・・
「平均点」を下げてしまう子たちが「犯人」になるようなことは絶対あってはなりません。

学力テストの結果は、教育の成果を測る一つの物差しであるといえます。小学校の平均点が毎年少しずつ下がっていること、中学生になると上位になることなど、原因をしっかり分析して手立てを講ずる必要があります。

「結果を公表しないのは教育界の隠ぺい体質だ。」という批判もよく聞きます。どの地域にも存在する義務教育の小中学校の学力テストの平均点を公表しその点数を論じ合うことが、地域にとって、子どもたちにとって有効なことかどうか・・

今回の調査で、静岡県の子どもが意欲と自信を持って学び続け「確かな力」を身に付けることができるよう、教職員の資質向上や教育環境整備に尽力していきたい。
  

Posted by 佐野 愛子 at 15:58議会活動

2013年09月11日

学力調査について考える

静岡県全国学力・学習状況調査の結果について
2013年度の全国学力・学習状況調査の小学校6年国語で、静岡県の平均正答率が全国最下位という結果が出ました。教育関係者のみならず全県民にとって少なからずショックでした。「情けない、教育の在り方を見直せ。」「読書や新聞を読む習慣づけを」「短歌や俳句、美しい日本語をもっと学んで」などの声が新聞の投書に寄せられました。
 6年生の国語の問題を見てみると、冊子になっていてめくること10数ページ、文字の量がぎっしりで20分ではとても読み通せないと感じました。普段行っているテストはA3一枚の一目で見渡せる問題を45分かけて回答するやり方です。全体の見通しができなくて、最後の4ページは未回答率が非常に高かったということでした。
 また、「読み取ったことを40文字以上50文字以内で書きなさい。」という問題でつっかかりその先に進めないまま時間切れというパターンが多かったと聞きました。さらに、帯グラフから読み取れることを問う問題も意味が分からなかったということでした。
 普段の授業では、確かに、限られた字数で意見をまとめたりすることはあまり指導していません。かえってたくさん書けた子がほめられているかもしれません。普段のテストも学習した教材の中から問題を出しているので、慣れている文章ばかりなのです。
 このような反省から、漢字の読み書きはもちろん、短文づくり、文でまとめる、新しいことを読み取るなどのスキル学習に力を入れて次のテストに備える必要もあります。もちろん授業の中だけでなく、朝自習、モジュールなどを効果的に利用していけばいいと思います。
 静岡県の授業研究は全国一進んでいるといっても過言ではありません。一人ひとりの学びを大切にして「学力」とは「学ぶ力」であるととらえています。問題を解決していく力、生きて働く力をつけるために日々授業改善に取り組んでいます。授業に対する姿勢を変える必要はありません。
 静岡県の子どもたちも教職員も自信を失うことなく「学び」の本質を見つめていきましょう。
  

Posted by 佐野 愛子 at 15:11議会活動